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視察調査報告書(兵庫県豊岡市)

期間平成29年1月23日(月)
目的
城崎温泉の活性策について
1. 住民参加型の地域活性化土台
2. 城崎温泉泊覧会の仕掛けづくりと効果
・新しい体験価値を生み出すには
・観光業に関ってこなかった市民が参画した要因は
調査先豊岡市役所 城崎振興局
対応者豊岡市議会 副議長 島﨑 宏之
豊岡市役所 城崎振興局 地域振興課参事 加田 徳明
豊岡市議会事務局 主幹兼庶務係長 前田 靖子

豊岡市城崎町の概要

  • 豊岡市城崎町は、明治28年3月15日に町制を施行し、昭和30年2月1日、内川村と合併、平17年4月1日に1市5町(豊岡市、城崎町、竹野町、日高町、出石町、但東町)と合併し、豊岡市城崎町となった。
  • 城崎町は兵庫県の北東部に位置し、三方山に囲まれ、町の中央を1級河川円山川が貫流している。
  • 古くから温泉街として知られ、観光産業が中心となっている。

城崎温泉地区の概要

城崎温泉は、1400年の歴史を持ち、江戸時代に海内第一泉(かいだいだいいちせん)と呼ばれるなど歴史的にも名高い風情を有している。 
大正14年5月23日に発生した北但大震災(ほくたんだいしんさい)により、壊滅的な被害を受けたが、外湯の復興、土地区画整理、道路改良、河川改修に併せ木造三階建の旅館が復興し、昭和10年頃には現在の街並みが形成された。震災復興後には、街並みを守る景観保全の活動がなされ、城崎温泉伝統の「共存共栄」の精神とともに今も受け継がれている。
現在の城崎温泉は、温泉街を1つの旅館に例え、旅館は部屋、道路は廊下、外湯は内風呂、土産物屋は売店と捉え、お客様は温泉街を浴衣を着て「そぞろ歩き」を楽しんでいただいている。

城崎温泉地区でのまちづくり

行政によるまちづくり

・豊岡市景観条例による城崎温泉景観形成重点地区の指定
・電線類地中化事業
・歴史的建造物保存活用の検討
・地域再生事業の推進
・地方創生の推進

戦略的なまちづくり

・過疎地域戦略プロジェクトの推進

住民全体によるまちづくり

・「城崎このさき100年計画」の推進

調査結果

  • 戦略的な町づくりは、民間団体(地元組織、観光・商工団体)が実施し、市が支援を行い、官民一体となった町づくりの推進が伺える。
  • 住民主体によるまちづくりとして、「城崎このさき100年計画」の推進の策定者は早稲田大学工学部建築学科:マサチューセッツ工科大学の協力を得て地元住民が行い、住民一人ひとり、住民組織、NPO、民間企業など様々な担い手によるまちづくりのシナリオの役割を果たす。
  • 観光産業の勤務形態は複雑で、繁忙期(11月から3月)、閑散期(4月から11月)の従業員の確保には苦慮されている。城崎振興局の役割として、特に閑散期の観光客の増加につながる事業の支援及び、若者の就労に関する調査研究、支援を行い、雇用環境の改善を図る。

 城崎温泉の観光産業としての実情は、加賀温泉郷に関しても共通した点が多い。「景観条例」や「景観形成重点地区の指定」、「歴史的建造物保存活用の検討」等は行政が行い、将来の城崎温泉を見据えた「城崎このさき100年計画」の実施は地域住民が主体となって行い、「戦略的なまちづくり」は
住民と行政が一体となって行うなど、行政と住民、行政、住民とのすみわけがはっきりして、それぞれの役割分担がはっきりしている。
 加賀市においても大いに見習う点が多かった。