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視察調査報告書(福岡・糸島市)

期間平成28年10月5日(水)
目的
糸島市における有害鳥獣対策と捕獲後の有効利用について
調査先糸島市議会
対応者糸島市議会事務局 事務局長 井上祐二
糸島市 産業振興部 農林土木課 課長 浦志素彦
糸島市 産業振興部 農林土木課 農地整備係 庄島明宏

糸島市の概要

糸島市は平成22年1月1日に、前原市と二丈町、志摩町が合併し、「糸島市」が誕生した。
南部には佐賀県との境を成す背振山系があり、この山系を源流とした河川が市域を北流し、平野部を形成している。主な産業は観光産業の他、近郊型農業や畜産業が盛んであるが近年は有害鳥獣による農作物の被害の増加に頭を悩ますところである。

糸島市における鳥獣被害防止対策について

■農作物の被害額(平成27年度分)

1.有害鳥獣による農作物の被害額
 イノシシ、アナグマ、カモ、ヒヨドリ、ニホンザル等  約6,100万円(年)

2.農作物別被害額
 果樹、野菜、稲、工芸作物等  約6,100万円(年)

■鳥獣捕獲状況
鳥獣名平成27年度平成26年度
イノシシ1,6922,007
ニホンザル3780
アナグマ12887
アライグマ510
イタチ50
カラス332268
ドバト161182
ヒヨドリ5761,192
■有害鳥獣被害対策状況

(1)捕獲対策
①糸島市有害鳥獣保護会による捕獲
農作物被害の多い期間に限定し、市と委託契約を結び年3回実施する。
・7月1日~7月31日
・9月1日~10月30日
・1月15日~3月14日

②糸島市鳥獣被害対策実施隊による駆除・捕獲
地域からの駆除要請により出動
臨時的な被害に対応(罠の設置、捕獲、防除対策の指導)
期間 1年を通して実施

③サル捕獲・調査会による駆除・捕獲
地域からの駆除要請により出動、及び見回り等の巡回
保護調査業務に伴う捕獲処分費 (10,000円/頭)
期間 1年を通して実施

④自衛保護(農作物被害)
農林業者で箱なわ免許を所持した者が自衛のため営農地の被害を防除するために行う

⑤対処保護(生活環境被害)
住宅内の建物内であれば、小型鳥獣(アナグマ・ドバトなど)に限り、免許がなくても捕獲を許可することができる。
・箱なわの貸し出し
・基本的に捕獲団体の処理は捕獲許可申請者で実施する

■報奨金、捕獲活動経費など

(1)報奨金(糸島市独自)イノシシ・アナグマ・アライグマ(2,000円/頭)
 イノシシ捕獲数
・平成23年度 1,070頭
・平成24年度 1,317頭
・平成25年度 1,470頭
・平成26年度 1,736頭
・平成27年度 1,786頭

(2)有害捕獲活動経費
・イノシシ・ニホンザル・シカ  8,000円/頭
・アナグマ・アライグマ     1,000円/頭
・カラス・ヒヨドリ・ドバド    200円/羽

(3)平成27年度実績(単位:円)

鳥獣名頭数金額
イノシシ(成獣)1,836頭14,688,000
イノシシ(幼獣) 72頭72,000
シカ00
サル37頭296,000
アナグマ83頭83,000
アライグマ 2頭2,000
カラス120羽24,000
ヒヨドリ179羽35,800
ドバト48羽9,600
合 計15,210,400

■被害防止対策

(1)電気柵、金網柵の設置(上限 5万円)
 交付金要望金額が交付額を上回った場合、負担金総額の1/3を市が補助

(2)処理加工施設
 国、県、市、自己資金

調査結果

加賀市おいても糸島市と変わらず、鳥獣被害が拡大している。特にイノシシの被害は毎年拡大し、農作物の被害は深刻な問題である。
近年狩猟者の高齢化や猟友会のメンバー不足もあって毎年イノシシの数量も増加にある。
そのうえ、加賀市ではシカ等今までなかった有害鳥獣が増えているのも現実である。
これからは狩猟者拡大のための研修や捕獲奨励金の充実などソフト面での支援や、ハード面では捕獲機材、金網柵、電気柵等の支援事業を拡大しなければならない。
また、イノシシ等の処理加工施設の整備などプラス面での投資も必要ではないか。

糸島市役所前にて